遺産分割について

家族が亡くなった後、遺産相続について話し合いを始めると思いますが、残された財産を相続人同士で分け合うことを遺産分割と言います。
遺産分割はトラブルになることも多く、相続トラブルの中でももっとも原因になりやすいと言われていますので、そうならないように準備しておく必要があるでしょう。
とは言えトラブルが起こる可能性は誰にでもありますし、事実相続トラブルは遺産相続をした人のおよそ70パーセントが経験していると言われるくらい頻繁に起こるものですから、遺産分割に関するトラブルも想定しておいたほうがいいかもしれません。

そこでまず知っておきたいのが遺産分割にはどんな方法があるのかという点で、これは遺産分割協議・遺産分割調停・遺産分割裁判の3つの選択肢があります。
一般的にもっとも多いのは遺産分割協議による決定で、これは法定相続人が集まって財産をどう分け合うのか協議します。
遺産分割協議は必ず法定相続人全員が揃っている状態ではじめることになっていますから、この点だけ注意してください。

次に遺産分割調停ですが、これは遺産分割協議で意見が割れてしまって決定しない場合に家庭裁判所へ申し立てを行うことによって発展します。
調停を行うということは遺産分割協議がうまくいっていないということですから、法定相続人同士が合意できるように運んでいかなければなりません。
そこで法定相続人がそれぞれ資料などを出し合って調停で判断してもらうことになります。

調停でも合意に至らなかった場合には最終的な方法として裁判が開かれ、ここでは最終的な決定が裁判所から下されますので、そこで決まった通りに遺産分割をしていくことになります。
裁判までいってしまうと弁護士費用などもかかるでしょうし、時間も長引きますからできれば避けたいところなので、そうならないように被相続人の生前から調整をしておくなどの工夫が必要です。

そしてもうひとつしっておいて欲しいのが遺産分割の対象となる財産についてで、これはプラスの財産とマイナスの財産の2種類があります。
プラスの財産となるのは預貯金も含めた現金、居宅、マンションやアパート、ビルなどの建物や宅地、農地などの不動産、借地権、借家権といった不動産権利、また株券、貸付金、売掛金、小切手などや自動車、家財、船舶、骨董品、宝石、貴金属、美術品といった動産があります。
またそれ以外にも電話加入権、ゴルフ会員権、慰謝料請求権、損害賠償請求権など実にたくさんのバリエーションがあります。

そしてマイナスの財産となるのは借金、買掛金、住宅ローン、小切手といった負債、未払いの所得税と住民税、その他未払いの税金、未払い分の家賃と地代、未払い分の医療費などがありますので、マイナスの財産が残されているときにはまずプラスの財産の総額からこれらを引いてください。
また香典、弔慰金、葬儀費用、被相続人が保険金を支払っていない生命保険、死亡退職金、遺族年金などは遺産分割の対象にはなりません。
その他墓地、墓石、仏壇、祭具、系譜といった財産も遺産分割の対象にはならない財産なので、これらははじめから除外して考えましょう。

次に遺産分割をしたあと各相続人が相続登記を行うと思いますが、場合によっては相続税が発生する可能性もあります。
税が発生するケースはプラスの財産からマイナスの財産を引き、そこからさらに基礎控除額あるいは配偶者控除額を引いて残った金額がある場合です。

現在の基礎控除額の計算式は3,000万円+(法定相続人の数×600万円)ですが、これは平成27年から税制の改正によって改められたもので、平成26年の12月31日までは5,000万円+(法定相続人の数×1,000万円)の計算式になっていました。
さらに相続税率も平成27年1月1日以降は1,000万円以下は税率10%、3,000万円以下は税率15%で控除額が50万円、5,000万円以下は税率20%で控除額が200万円、1億円以下は税率30%で控除額が700万円、2億円以下は税率40%で控除額が1,700万円、3億円以下は税率45%で控除額が2,700万円、6億円以下は税率50%で控除額が4,200万円、6億円超は税率55%で控除額が7,200万円に変更されました。
こういった変更点がありますので、遺産分割が無事終わったあとも正しい方法で進めていきましょう。
相続税を間違えて計算してしまいそうな人や不安のある人は相続税につよい税理士に依頼するのもよいでしょう。

相続税が発生する場合は遺産分割が終わったあと、速やかに手続きをしておくと安心ですし期限までに納められないとペナルティが発生してしまい、追加で徴収されてしまうので注意してください。
相続税の納付期限は被相続人が亡くなってから10カ月以内が期限となっており、これまでのところで必ず納付手続きをしておきましょう。
ちなみに遺産分割協議書の作成も10カ月以内が期限となっているので、トラブルになることも想定して早い段階で遺産分割協議を開始しておくのがおすすめです。

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